「けものフレンズ」という深夜アニメ(全12話)にどはまりしたので、その感想を書きます。
けものフレンズは「ジャパリパーク」に、様々な動物が「女の子に擬人化」して暮らしているという世界観です。
擬人化された動物(女の子)たちはお互いのことを「フレンズ」と呼び合っています。
(例.アルパカのフレンズ)
そこに生まれた「ヒト」のフレンズ、かばんちゃん。
生まれた時点でかばんちゃんは自分が何のフレンズか分からないので、友達のサーバルちゃんと共に自分が一体何のフレンズなのかを知るための旅に出ます。
左がかばんちゃん、右がサーバルちゃん
僕は大分ブームに遅れたのですが、放送当時から大反響だったようで、「優しい世界」、「IQが下がる」とのパワーワードで話題でした。
主役を演じる声優の方がミュージックステーションに出演した際に、
とぶちかましたことでも話題になりました。爆笑しました。
【優しい世界】
けものフレンズの魅力の一つが「優しい世界」です。ネット上では、
「現実が辛いのでけものフレンズの事しか考えられない」
「優しい世界でしか生きられなくなった」
など、けものフレンズの世界から帰れなくなってしまったフレンズも多かったみたいです。
けものフレンズがなぜ「優しい世界」なのか。
それは競争がない世界だからだと思います。
ジャパリパークにはなぜか、どこからともなく「じゃぱりまん」が供給され、食べるものに困りません。
フレンズは女の子しかいないので、恋愛も存在しません。ゆえに異性をめぐる競争もない。
お金も存在しないので経済的な競争もない。
さらにフレンズたちは元々違う動物なので、能力や才能の競争もない。
お互いの個性を尊重し合って生きています。サーバルちゃんなら「足が速く、跳躍力のあるフレンズ」、かばんちゃんなら「頭がよく、道具を使え、文字が読めるフレンズ」といった具合です。サーバルちゃんの、「君は何が得意なフレンズなの?」「大丈夫!絶対に何か得意なことがあるよ!」というセリフは優しい世界の真髄にあふれています。
というかそもそもこの世界では、他のフレンズと比べて優位性を持っていなくても、それ
ぞれが好きな事をやって、それが許される世界です。カフェを営んだり、歌を歌ったり、
アイドルのおっかけをしたり。
現実世界はといいますと、
日本はこういう優しい世界を実現できるポテンシャルを持っているはずなのに、ぶっちゃ
け世知辛い世の中です。
日本に生まれたならば、食べ物に困る事はまずありえません。
家柄や資産、才能に関係なく、豊かに暮らせていける国なのです。
それなのになぜか日本はけものフレンズの世界のように「優しい世界」ではないように感
じます。
その原因は「風潮」とか「空気」にあると思います。
日本は多様性を認めない空気がすごいです。
小さい頃から、「良い大学に行って、良い会社に勤めて、結婚して子供を産んで、普通
の生活」をすることが正義という考えが擦り付けられています。もしくは、スポーツなり
起業なり、ユーチューバ―なりで結果を残している人は「すげーな」みたいな。でもそこ
の競争は激化していて、よほど差別化できない限り結果は出せないし、誰しもがうまくい
く訳ではありません。
こういった風潮の原因は奴隷教育にあると思っているのですが、それについてはけものフ
レンズと話がそれすぎるのでやめておきます。
今は、「競争が好きな人」や「負けず嫌いの人」が成功しやすい世の中です。
それも個性の一つであり、それ以外の個性を認めないというのは間違いではないでしょう
か。
僕はあまり競争が好きじゃないので、こういう優しい世界がいいなと思います。
今24歳ですが、世間の風潮に流され続けて、自分が何が好きなのか、何が得意なのかすら見失いかけています。
「けものフレンズ」がこれほど話題になるということは、薄らとこのような空気に疑問を持っている人が多いのではないでしょうか。
みんな!けものフレンズを見てもっとIQを減らして生きていこう!
うみゃみゃみゃみゃーーーー!